2012年10月27日土曜日

民主主義への疑い

原発推進後の原発事故と、ヒステリックな脱原発への動きを見て、民主主義ってうまく機能する仕組みなんだろうかという疑問をどんどん強く感じている。どちらについても、後世の人々の意思は反映されない。そのときに選挙権を持っている人々だけが決めてしまう。

独裁制でも、独裁者が良ければ、いい政治になる。でもそうとは限らない。特に、独裁者が自分の欲のために権力を使えば(それはとてもありそうだ)、いい政治にはならない。だから独裁制はよくない、と民主主義者は言う。でも、民主制のもとで、あるとき生きている人が自分たちの欲のために権力を使ったおかげで(それは実際にあった)、原発が推進され、事故が起き、そのときどきで意思決定権を持たなかった人々(これから生まれる人々を含めて)に害をなしたのではないか。

独裁者の欲と庶民の必要が対立するときに独裁者の欲が優先されるのがいけないなら、いま生きている人の欲と後世の人の必要が対立するときでも同じだろう。どうして民主主義が独裁制よりよい制度だと自信を持って言えるんだろうか。まだ生まれていない人は、いまの民主主義をどう見ているんだろう。

どうやって我々は、後世と平等な意思決定が民主主義のもとでできるんだろうな。それを我々に期待するのは、独裁者に良い政治を期待するのとそんなに変わらん気がする。