2012年2月29日水曜日

情報産業2.0

2.0はもういいって? すみません。

でもずっと情報とか著作権とか起業とか考えてて、こう分類すると分かりやすいなぁと自分の中で思ってるものがあるので書いてみたいのです。分類自体は既出かも知れないけど、言葉はほとんど使われてないので私がもらった!(笑)
情報産業1.0
情報を、一部の人に渡し、他の人に渡さないという前提で利益を上げる産業。
情報産業2.0
そうでない情報産業。具体的には、全ての人に情報が行き渡ってもよいか、ある情報を全く出さない形で利益を上げる産業。

情報産業1.0の例:
  • CDを売るとか普通の出版。お金を払った人だけに渡す。
  • ソフトウェアの販売
  • いわゆる情報商材の販売

情報産業2.0の例:
  • Google 検索サービス。膨大な内部データは出さない。検索結果だけを提供する。検索結果は広く知られてもよい。
  • Twitter。内部データは出さない。利用者に応じて、その内部データの見え方 (view) を提供する。
  • Facebook。Twitter と同様に、利用者に応じた「見え方」を提供する。
  • ウェブアプリでデータ処理などを提供(Gmail とか)。動作しているソフトウェアそのものは出さない。処理されるデータが広く行き渡っても、サービス提供側は困らない(使ってる側は困るかも知れないけど)。
  • 速報的ニュースの提供。利用者が速報性にお金を払うなら、その情報は後で行き渡っても困らない。
  • 個人向けキュレーションサービス。他の人に情報が渡っても、その人向けじゃないから価値がないので構わない。

いわゆる CGM はだいたい2.0に分類されそう。きれいに分けられない場合もあるので(ニコ動とか、ライブパフォーマンスとか)、まあ情報産業2.0「的」と言う方がいいのかな。

この分類、何が分かりやすいかって言うと、情報産業1.0の方は情報の複製を法律で禁じなければ成立しないけど、2.0の方は成立するってところ。

情報産業2.0はどんなものか、実際にあるサービスを見て考えてみると、鍵は、
  • 個人化 (personalization)、見え方の提供
  • 利用者からの入力への対応、即時性、一回性
  • 情報ストックでなくフロー、速報性
くらいにあるのかなぁと思ってます。

津田大介氏 (Twitter @tsuda) が「情報の呼吸法」で、フロー情報を Twitter でリアルタイムに出して、ストック情報をメルマガで出して収益化、ということを書いてる。上のように考えると、実はそれはフローを収益化しているように私は思った。


(エッセイとノウハウの間のような不思議な感じの本。3/25までに買うと電子版が無料でもらえる。私ももらいました)

梅棹忠夫「情報の文明学」は、私の読む限り、この分類で情報産業1.0の方を考えているのかなぁという感じ。特許について書かれているところだけど(273〜274ページ):
[略]つまり、情報の公開性に、法が介入することによって、情報は経済的価値を生ずることとなったのである。
情報の経済的価値は、基本的には、その独占から発生する。[略]
[略]情報化、あるいは情報社会というものは、この情報の公開性と独占とに対する権力の介入が、正常におこなわれないかぎり成立しない。
逆に言えば、国家をまたいで(国家と無関係に)成立する情報産業は2.0の方とも言えるかも。

同じ本で、情報産業の例として教育が挙げられてます。教育は、私が考えると2.0。知識や技術そのものと教育の違いは、まさに個人化とか対応とかだから。

とは言え、知の巨人梅棹忠夫は大きすぎて、まだまだ全然わかってません…きっと拙いことを言ってるんだろうな自分。


(私の持ってるものの帯には糸井重里さんが「40年前に書かれた『知の大予言』。」との言葉を入れてます。しかも今でも越えられてない、と思う。)

で、こう分類すると、何らかの作品を作ってそれを売る一次創作者は情報産業1.0になります。そうすると勢い、著作権の強化ということになってしまう。一次創作者が、著作権なしで生きられる、情報産業2.0になれないんだろうか。

一つの手は、自分の能力そのものを自分が持つ情報と位置づけて、そこから出てくるフローで収益を上げると考える。これなら2.0だから。

あるいは、自分の作品そのものではなく、その見え方を売るという手もあるのかも。ちょっとすぐには思いつかないけど。

まあ、著作権回りのごたごたを見ていると、そういう何かうまい手があればなぁ思います。

というわけで、これから起業するなら情報産業2.0の方がいいよね〜、という話でした。

そうか、辞めずに教育を続けてもよかったんだな…でも退職届出しちゃったし。もう持ってるもの全部出すしかない、くらいの勢いで行きます。

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